紙媒体は感情に訴える

先生が情報発信を行うとき、紙媒体にするかデジタル媒体にするか考えられる場面もあると思います。
そのようなときに参考になる情報をお伝えします。

世界的なマーケットリサーチ会社ミルウォード・ブラウン (Millward Brown) が行った調査に、「人が紙媒体を使った広告とデジタル媒体を使った広告をみたとき、脳はどのような反応を示すのか」という興味深いデータがあります。
脳スキャン(fMRI)で脳のどの部分が活性化するのか調べたのです。
(出典元:脳科学マーケティング100の心理技術、ロジャー・ドゥーリー著、ダイレクト出版刊)

それによりますと、印刷広告に対しては脳内で感情的処理が行われ、脳に「より強い痕跡を残す」ということです。
感情的処理が行われるとは驚きですが、紙を手で触れて感じる質感は触覚、かすかな紙やインクの匂いは嗅覚、見る読む考えるという行為は視覚、思考を同時に刺激し、記憶に残すということなのでしょう。

ネット全盛の現代、情報を送る手段にデータ配信が頻繁に使われ、郵送は手間がかかるうえ費用もかさむと敬遠されがちですが、こうした調査報告をみますと、郵送という手段もあながち時代遅れではなさそうです。

(久保谷)