弁護士が、誰にどう見られたいかの「誰に」を決めるときに、気をつけてほしいことが2つあります。

それは、
 ①興味を持てない対象は選ばない
 ②利益だけを追及しない
ことです。

なぜならブランドの実践には一貫性、継続性が欠かせないのですが、顧客対象に興味が持てないと、実践の過程で心理的ブレーキがかかり、スピードが遅くなる、行動にムラが生じる、行動自体が止まるなどの弊害が生じてしまうからです。
また、今更といわれてしまうかもしれませんが、利益だけを追求しないことです。目先の利益にとらわれていることが、顧客に見透かされてしまうと、大切な信頼を失いかねません。一度失った信頼を回復するのは難しく、紹介は、良好な信頼関係からしか生まれません。

顧客心理の理解

またブランド実践を行うときに、覚えておいてほしい顧客心理があります。
それは6つの心理段階、3つの心理障壁の存在です。
人が相談・依頼に至るまでには、6つの心理段階があり、その過程で3つの心理障壁を越えていく必要があるのです。

6つの心理段階
 認知 → 興味 → 検討 → 欲望 → 決断 → 行動

3つの心理障壁
 ①知らない
 ②信じない
 ③行動しない
のことをいいます。

分かりやすい例として、先生が弁護士という職業を選んだとき、弁護士という職業を知り、興味を持ち、ほかの職業と比べ、それでもなりたいと思い、弁護士になることを決め、司法試験を受験されたのではないでしょうか。
弁護士という職業の存在を知らない人は選びませんし、職業があることを知っていても自分には向かないと思えば選びません。弁護士という職業に興味を持ったしても行動まで至らない人は大勢います。先生は3つの心理障壁を越えて弁護士になられたということです。
ある行動に至るまでに無意識下で行われる心の動きを分解したものが6つの心理段階と3つの心理障壁なのです。

 

マーケティングとはこのような顧客心理を踏まえ「どうしたら認知してもらえるか?」「どうしたら興味をもってもらえるか?」「どうしたら信じてもらえるか?」と一つひとつ自己に問いかけながらプロモーション活動を行い、自分なりのやり方を見つけていく工程なのです。

 

では弁護士がブランド実践をする場合はどうすれば良いのでしょう?
すでにブランディングができている先輩弁護士の行動の中に、ヒントがあります。